津嘉山酒造所|国の重要文化財で造られる泡盛

津嘉山酒造所さんは2006年に登録有形文化財に、2009年に国の重要文化財に指定されました。國華、香仙をはじめとする津嘉山酒造所の泡盛は国の重要文化財で造られている希少なお酒ということになります。

 

記事の内容

  • 工場見学レポート
  • 津嘉山酒造所の主な泡盛

修復作業は大詰めです@津嘉山酒造所

これまで何回も見学のアポを取ってみましたが、工事のためずっとタイミングが合わなくて数年越しで見学することができました。2011年から修復工事がはじまり現在(2017年7月)は主屋の工事が行われています。見学のときに修復工事中だったという酒造所はもちろんはじめてです。

 

長かった修復工事もいよいよ今年の9月頃に完成予定だそうです。完成したらまた行ってみたいですね!ってまだ見学がはじまってませんが(苦笑)

 

工事中だからこそ見ることができたもの、そんな見所がたくさんありました。これもそうです!元の場所に戻せるように番号を書いた板。こうやって一枚一枚丁寧にどこでどう使われていた板かがわかるようにしながらバラしていって、使えるものはまた使うんだそうです。


赤瓦の屋根に興味津々

こちらが修復工事中の主屋です。葺きたての赤瓦の屋根ってすごく綺麗ですね。はじめて知りましたが、文化財の修復工事は建物全体を覆ってするんですね。確かにこれなら天候に左右されずに工事を進めることができますね。

この主屋は泡盛造りをする工場部分と住居部分が一体化した1つの建物です。「建物と建物をつないでいる」と酒造所の方は仰ってました。この画像の手前が工場で奥が住居といっても、どこまでが工場なのかなんてわかりませんよね?

でも、あるものを見れば工場と住居の境目を簡単に見つけることができるんです。この瓦(丸い部分です)をよく見てください!模様のある瓦とない瓦がありますよね?

瓦の模様のあり・なしで工場と住居の境目を見つけることができます。もちろん模様がある方が住居です。平たく言えば工場の方は簡素な造りと言えるんでしょう。

 

なかなかお目にかかれない屋根を葺いていく様子も間近で見ることができました。まずは葺く前の屋根の姿から。

この2種類の瓦を使って屋根を葺いていきます。手前が雌瓦(めすがわら)で奥が雄瓦(おすがわら)というそうです。

雌瓦と雌瓦の間に雄瓦を積んでいきます。瓦の継ぎ目は漆喰で塗り固めるため耐震・耐風性に優れています。

ずらっーと連続して並べるとこんな感じに屋根が葺きあがってきます。こんなに密に重なっている雌瓦を見ると台風の雨や風の侵入に強いのも頷けますよね。

という感じに屋根の話を長々と書いてきましたが、屋根に特別興味があったのかといわれると答えはノーです。やっぱり興味があるのは泡盛造りなので酒造所の屋根じゃなければこんなに喰いつかなかったでしょうね(苦笑)


泡盛はどこで造っているの?

大規模な修復工事なので工事中は泡盛造りを休んでいるの?と思ってしまいそうですがそんなことはありません。工事中も休まずに造られている津嘉山酒造所の泡盛造りの様子を見ていきましょう!

 

まずは洗米から。この回転式ドラムは修復工事中の主屋とは別の建物にありました。

回転式ドラムの隣にあるこちらの麹棚で麹が作られています。

またそんなところを気にして~!って感じですが(苦笑)、蒸した米は回転式ドラムから麹棚へこのざるで運んでいるそうです。

1回に仕込む量は700kgと伺った記憶がありますが、忠孝酒造さんの泡盛造り体験で運んだことがある量(60kg)から想像するとその大変さがよくわかります。

 

こちらがもろみタンクとタンクの中で発酵中のもろみです。

そして、もろみはこちらの蒸留機へ運ばれて蒸留されるのですが、なんとこの蒸留機は現在修復工事中の主屋に中にあるんですよ!!

蒸留器がある辺りの屋根にはこんな煙突が突き出ています。

蒸留機のまわりを見渡すと修復工事に関係するものがところ構わずに置いてあって、本当にここで泡盛を蒸留しているの?って思ってしまうほどでした。

 

ちなみにこのはしごを積んでいるところの下が工場の流し部分でその左隣には住居のかまどがありました。修復工事中の現在は流しとかまどの間に仕切りなどはありませんでしたが、以前はどうだったのか?聞きそびれました。

泡盛造りの工程に沿って津嘉山酒造所の泡盛造りの様子を見てきましたが、蒸留された泡盛はこのタンクや甕で全国の泡盛ファンの元へ旅立つのを待つことになります。

昔は甕の上のダンボールが積んであるこの板の上で麹作りをしていたとか、興味深いですね。

これは地下の貯蔵タンクです。残念ながら現在は使われていませんが中はタイル張りなんだそうです。

代表銘柄である國華は市場に出回る量が少ない珍しい泡盛というイメージを持っていました。今回はじめて工場を拝見して瓶詰めやラベル貼りの道具を目の当たりにすると出回る量が少ないのも納得できました。従業員お二人で手作業で泡盛造りをされているようです。

主屋の修復工事が完成したら主屋の工場部分で泡盛造りをすると伺ったので、住居部分は宿泊施設にすると面白いんじゃないですか。単に僕が酒造所に泊まってみたいだけですけど思わず妄想してしまいました。

最後は工場を案内していただいた工場長のKさんと記念撮影。僕が持っているのは「六諭」という酒造所でしか購入することができない泡盛です。限定泡盛を買えるのも酒造所見学の醍醐味ですよね。工場を拝見して津嘉山酒造所さんの泡盛に手のぬくもりが伝わってくるような感想を持ちました。いつも以上に大切に味わって飲みたいと思いました。

 

Kさん丁寧に説明していただきましてありがとうございました!これまででお邪魔した泡盛の酒造所は39箇所になりました。訪問日:2017年7月4日



津嘉山酒造所さんの保存修理事業のパンフをいただきました。保存修理事業が完了したようなのでまたお邪魔したいです。


津嘉山酒造所の主な泡盛

  • 國華
  • 香仙
  • 六諭 etc

國華

泡盛マイスターの先輩のお店の國華のきき酒会のときの写真です。こうしてみるとバリエーションがありますよね。


香仙(こうせん)

香仙@津嘉山酒造所
香仙@津嘉山酒造所

沖縄工業高等専門学校(高専)の学生さんが津嘉山酒造所で造った泡盛ということで香仙(こうせん)とネーミングされたそうです。何度も飲んでいるはずですが取り忘れているので工場見学のときに撮った香仙です。


六諭

津嘉山酒造所の六諭と鮒寿司茶漬け
津嘉山酒造所の六諭と鮒寿司茶漬け

六諭の売上の一部は建物の修繕費に活用されています。六諭(カメ24号)と鮒寿司のいい(発酵したご飯)の酸味がクセになります。六諭との相性はいいんだけど、でもちょっといいを入れ過ぎたかも、酸っぱい。。


名護マジュン

名護市市制50周年記念泡盛 名護マジュン
名護市市制50周年記念泡盛 名護マジュン

名護市市制50周年記念の泡盛で名護市内にある3社の泡盛(津嘉山・龍泉・ヘリオス)メーカーの泡盛がブレンドされています。ブレンド割合は均等のようです。

 

2020年7月5日の名護の日に4,320本限定で発売されました。箱付き(3,000本)・箱なし(1,320本)の2バージョンあるようですが僕が入手したのは箱なしでした。

 

華やかな印象で甘味がしっかりありますが、苦味も感じます。ボトルのまま冷やして飲んでも美味しいです。ブレンドされている3社の泡盛の面影を探ってみましたが、凡人の僕では特徴を捉えることができませんでした(苦笑)

 

一般公募で選ばれたラベルは名護のすべてが凝縮している感じで名護愛が溢れまくっています。マジュンの意味は「一緒」です。名護マジュンの詳しい情報はこちらをご覧ください。三社の蔵元インタビューが掲載されています。


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