
『飲む』だけが泡盛の楽しみ方じゃない!?
泡盛には、自分で『造る』楽しみ方もあります!
もちろん勝手に造るのは違法です。
じゃあどうする??
那覇空港から車で10分に位置する忠孝酒造さんで泡盛造りを体験することができます。
2011年に初めて手造り泡盛体験をした時に詳細にレポートしましたが、情報が古くなっている所もあります。
2015年に子供の誕生記念に造った5回目の手造り泡盛体験の様子を、4つの工程に分けて詳細に紹介します。
目次【本記事の内容】
洗米
手造りなので機械は使わず60㎏のタイ米を洗うことからスタートします。
年1回のペースで造っているのでもう5年目、早いなぁ。節目の年はなかなか着る機会のない、泡盛でカリー!ハッピで記念撮影です(笑)

7,000円の体験費用にTシャツ、手ぬぐい、さらに完成した泡盛(一升瓶1本)が含まれています。
僕の場合、2回目以降はTシャツ、手ぬぐいを持参しているので、その分体験費用もお安くなっています。希望すれば造った泡盛全部を買い取ることもできます。
まずは洗米、30kgのタイ米2袋を洗うところからスタートです。体験の時は暑いのでハッピは脱いでいます(笑)


洗米といっても家でご飯を炊く時のようにガシガシは洗いません。
ホースで水を流しながら、このケースに張った水の中で米を流動させるイメージです。

ちなみにこのケースは押入れケースです。

浸漬(米を水に浸すこと)
僕が洗米していたのは同じ日の午後の仕込み用です。

今回の体験で僕が蒸すのはこちらのシー汁で既に浸漬されていた米でした。

シー汁というのは、ひと言で言えば前回洗米した時の米のとぎ汁です。
関連|泡盛はどうやって造るの?
忠孝酒造の井上さんによるとシー汁だと蒸し米がいつもより少しべたつくようです。それよりも僕は少し酸い匂いを感じましたが、井上さん的にはそうでもないみたいでした。
ちなみに沖縄の方言でシーは「酸っぱい」で、クァーサーは「食べさせる」という意味です。だからシークァーサーは酸っぱいものを食べさせるという意味なんですね。
シー汁だから酸っぱいと感じたのはちょっとイメージが先走ってしまったかもしれませんね。
蒸し
甑(こしき)という蒸し器の準備が整っているのを確認したら、洗い終わったそばからタイ米をざるに移して水を切ってから甑の中に入れていきます。

甑の前の踏み台に登る時はそれほど気を使わなくても大丈夫です。どちらかと言うと床が濡れていると滑りやすいので、踏み台から下りる時は慎重に。
この辺は経験者ならではの視点ですかね。

まず半分の30kgを甑に入れて蒸して、ある程度時間をおいた後でその上に残りの半分を入れて蒸すというやり方です。

これで60kg全部が甑に入りました。湯気の勢いも一瞬おさまりました。

米の芯がなくなるまで蒸せば米蒸しの工程は終了です。
黒麹菌の種付け(米麹づくり)
黒麹菌の種付けの前に蒸し上がったタイ米を甑から麹棚にスコップで移します。
使うこのスコップといい、雪国育ちの僕は毎回雪かきを連想しますが、そう思うのはかなり少数派なんでしょうね。

スコップで蒸し米をすくう時は、甑の中の布を傷つけないように優しくすくいあげるのがポイントです。

熱くなった甑の上に足を載せるので火傷をしないように注意しないといけないのですが、ちょっと熱いなと思った時には時既に遅し。
ちょびっと長靴を溶かしてしまいました(>_<)
何回もやっていて大丈夫だったので、今回は気がゆるんでいたのかも。この工程は甑の上に足を載せる時間が長いので注意してくださいね!
蒸し米を麹棚に移し終えたら電動のファンで急速に冷やしつつ、塊になっているところを手でほぐしていきます。
井上さん曰く、シー汁浸漬だと蒸し米がいつもより少しべたつくようです。
確かに塊になっているところはいつもより多かったように思います(この画像は撮り忘れです)
ここまでが準備段階で、ここからが麹づくりの本番。
麹棚の数箇所に散布した種麹菌を米全体にいきわたる様に手で混ぜていきます。今回の種麹菌は沖縄の石川種麹店のものでした。

蒸し米を手ですくっては広げてを繰り返し、時間をかけて全体に種麹菌をいきわたらせるイメージでまぜていきます。

蒸し米はだいぶ冷えていてベタつきも感じず、パラパラしていて扱いやすくなっています。

いつまでも触っていたくなる心地よさで、心なしか手がスベスベになったような気がします(^^)
最後は麹棚に布とシートをかぶせて体験はここで終了となります!


まだ4つの工程が残っていますが、これらは酒造所の方にお任せしてあとは出来上がるのを楽しみに待つだけ。
- 5.もろみ(水と酵母を加えアルコール発酵)
- 6.蒸留
- 7.熟成
- 8.容器詰め
こうやって1年に1回はいつもと違った形で泡盛と向き合ってみるのも面白いものです。
忠孝酒造の井上さん いつもありがとうございます。今年も自分だけの特別な泡盛が造れたことに感謝です!!体験日:2015年7月4日

はじめての共同作業|2016
過去5回はひとり寂しく泡盛を造ってきたので、今年は誰かと一緒に造りたいと思ってfacebookでメンバーを募ってみましたが誰も手が上がらない(泣)
こっちの方が逆に寂しいと思ったら手をあげてくれる人がいました。今年泡盛マイスター試験に合格された潮平さんです。
潮平さんとは泡盛マイスターの新年会で一回会っただけですが泡盛愛で繋がっているのでたぶん大丈夫。いや~楽しみです(^^♪

潮平さんと会うのはこの日が2回目。忠孝酒造の井上さんを交えての泡盛談義に花が咲いて、手より口が動く動く(笑)
体験の内容は何度も詳しく書いているので、今回は潮平さんが心を込めて泡盛を造っている様子を画像でお楽しみください(^^♪




体験6回目のベテランは今回が初めての潮平さんに全面的に譲ってあげました。
優しすぎる僕(笑)
毎年、ひとりで造っていたので二人でやると作業が余裕!といってもメインの作業は潮平さんにお任せして僕は潮平さんの専属カメラマンみたいでしたけどね(笑)
潮平さんが蒸留に立ち会ってくれました(^^♪

泡盛造りの中で蒸留は出産のような一大イベントです。なんと!潮平さんが二人で造った泡盛の蒸留に立ち会ってくれました。
既に美味い泡盛ができる予感しかしませんが二人の泡盛マイスターが造った泡盛のお味は・・・楽しみです(^^)
出産祝いの泡盛を造る|2017
いつもお世話になっている〇〇さんのために出産祝い用の泡盛を造る!
これが7回目の手造り泡盛のミッションでした。〇〇さんに容器やデザインを選んでもらうための情報もいろいろ集めてきました。
- シールよりもサンドブラスト彫込みかな?
- できれば手形も入れたいよなぁ〜
- どうしようかなぁと考えだすとかなり悩む~
って僕がもらうわけじゃないんですけどね(苦笑)
7回も造っているのに、視点を変えると今まで気にしていなかったことが、気になるのがよくわかって面白かったです。
プレゼント用の泡盛が無事にお届けできたようでお子さんと泡盛の写真を送っていただきました!
おかげ様で〇〇くんにも気にいってもらえたようです(^^♪
それにしてもかわいいですよね~。
中身は僕が造った泡盛なので20年古酒のお裾分けを楽しみに、僕も元気に頑張ります^ ^

720ml入りの壷で文字と足型はエッチングです。裏面には干支のイラストもエッチングで入っています。
末広がりの八回目|2018

忠孝酒造さんでの手造り泡盛体験は今回で8回目。
ちなみに隣にいる忠孝酒造の井上さんを除いては、8回はダントツの最高記録みたいですね。
8年間で変わったところ
2017年には洗米と麹作りの工程にニューアイテムが導入されてました。
どう変わっているのか?を確認しながらこれまでの体験の記事を読んでもらうと面白いかと(^^)

