
2020年10月、やんばる酒造さんとコラボで第2回オンラインテイスティング会を開催しました。
前回同様、全国の泡盛ファンのみなさん(北海道・神奈川・愛知・富山・大阪・兵庫・沖縄)に参加していただき、距離は離れているのにまるで隣にいるような雰囲気の中、オンラインならではのテイスティング会にすることができました。
テーマはブレンド体験
前回、4種類のブレンド泡盛をテイスティングしたところ、参加者のみなさんからこういった声をいただきました。
- ブレンドに使用した原酒をテイスティングしてみたい!
- 自分でブレンド泡盛を造ってみたい!
そこで、今回は基本的なブレンドの方法をやんばる酒造のまるた娘さんから教えていただいて、実際にブレンド体験ができるテイスティング会を企画しました。
ブレンドのもとになる泡盛

ブレンド体験に使用する泡盛はこちらの4種類です。
- 11年古酒(アルコール分44度|タンク番号98号)
- 13年古酒(アルコール分43度|タンク番号87号)
- 19年古酒(アルコール分44度)
- 尚(アルコール分40度)
第1回でテイスティングしたCタイプは尚がブレンドされているので、古酒ではありませんが大変好評でした。そこで、尚を使ってオリジナルブレンド泡盛が造れるように尚をいれてみました。

ブレンド体験用のプラカップ、スポイトも一緒に参加者の方に前もってお送りしていました。
直売所のオンライン見学会
テイスティングの前に、リニューアルされたばかりのやんばる酒造さんの直売所の様子をライブ動画でまるた娘さんに案内していただきました。

- 原酒の量り売り
- やちむん・琉球ガラスの酒器コーナー
- バーカウンター
- チェックせずにはいられない掘り出し物コーナー
- 試飲コーナー
- つるされた3つの甕 etc
いいなぁ、素敵!凄い!など、みなさんからため息がもれまくりの泡盛ファンなら行きたくなるポイントが満載の直売所でした。
直売所の建物は40年前からあって、中に古いタンクもありお酒を詰める場所として使われてきたそう。コロナが落ち着いて沖縄に行くときは、まずはやんばる酒造さんを見学させてもらおうと心に決めました(^^)
ブレンド用の原酒のテイスティング
- 香りは?
- 味わいは?
- 残香は?
ブレンドのもとになる原酒の特徴を把握するため、ブレンド体験の前に4種類の泡盛をテイスティングしました。
泡盛に同封していた、まるた娘さんのテイスティングメモを見ながら、気になったことは直接、質問することができる双方向のテイスティング会です。

まるた娘さんからブレンドの基本のきを教えてもらいながら、全員で2種類のブレンド泡盛を作ってテイスティングをしました。
ブレンド体験①
ブレンド体験①は1:1でブレンドの練習です。
- 11年古酒 1mL
- 19年古酒 1mL
11年古酒に19年古酒をプラスすることで、ぐっと甘味が増します。また鼻に抜ける香りも甘く、余韻が長くなりました。結果、物凄く美味しくなります。
個性の強い原酒は単体では使いにくくても、ことブレンドとなるとむしろその個性を効果的に活かすことができる。ブレンドを前提に考えると、幅広い味わいのある原酒を持っていることが価値になる、というまるた娘さんのお話が印象的でした。
ブレンド体験②
好評だった3回蒸留泡盛、尚を使ってブレンドの練習です。
- 13年古酒 1mL
- 尚SHO 1mL
尚と古酒のブレンドは、古酒表示ができなくなるので商品化となると難しい面があるようですが、尚の華やかな香りを楽しみながら、古酒をブレンドしたことで尚には少ない残香も感じることができる泡盛に仕上げることができます。
1:1だと尚が強く感じるようなら尚の比率を減らしてみたり、ブレンドする古酒を変えてみたりと、まずは1:1をベースにいろいろ試してみる方法がやりやすそうでした。
今回は尚の魅力についてかなり話が盛り上がったので、尚にフォーカスしたテイスティング会を企画してみたいと思いました。尚の詳しい話はそのときにでも。
静かだなと思ったら、勝手にどんどんオリジナルのブレンド案を試している人がいました。まったく問題ありません。そういうのは、むしろ推奨しています(笑)
これはテイスティング会で撮った僕の机の様子です。泡盛laboって感じだったのでいろいろ試してみたくなる気持ちはよくわかります。

鑑評会の出品酒のブレンド体験
スポイトの使い方に慣れてきたタイミングで、今年の泡盛鑑評会のやんばる酒造さんの出品酒の再現に挑戦しました!
第1回オンラインテイスティング会の反応を元にまるた娘さんがブレンド内容を再調整した仕上げた出品酒です。
当日参加できなかった方にテイスティング会の様子を観てもらえるように、zoomからオンラインサロン(facebookで作ったプライベートグループ)にライブ配信をしていました。
確認のためにその動画を観ていると、みなさんが真剣な表情でスポイトと格闘していました。
テイスティングをすると、メンバーからは美味い!美味しい!という声があがります。
ブレンド内容は割愛しますが、第1回のテイスティング会のタイプAとタイプBのいいとこどりをしたブレンド比率で、甘い香りではじまり、終わりも甘い感じを狙ったそうです。
カラメルのような甘く香ばしい香りだけでなく、からき(沖縄シナモン)のニュアンスを感じるといった感想もメンバーから出ていました。とても心地良い味わいの古酒に仕上がっていました。
今年の鑑評会からベストブレンダー賞が設けられたので結果が楽しみですね。まるで自分事のように、まるた娘さんと一緒にドキドキ感を味わうことができました。
予定時刻の22時を少し過ぎた頃に一旦終了しましたが、すっかり特別感のなくなった恒例の延長戦に突入して(笑)、1時間半オーバーの23時半頃に終了しました。※延長戦は途中退室自由です。
緊張感のあるテイスティング会も楽しいけど延長戦にはまた違った楽しさがありますね。こういう余白の時間から次なる企画のアイデアが生まれる予感がします(^^)
大人が本気で遊ぶ会
今回のオンラインテイスティング会のことを大人が本気で遊ぶ会という感想をTさんが書いてくださって、いい表現だなと思いました。
僕もこの先どこに向かうつもりなのか正直なところわかっていません(笑)
わかってないところを突っ込んで行くのが、大人の遊びなのかなと思ったりしています。
接続確認も開催しました

今回も初参加の方がおられたのでオンラインテイスティング会の1週間前にzoomの接続確認を行いました。
こうしてみると接続確認というよりも完全にzoom飲みですね。
こうやって事前にコミュニケーションを取っておくと、当日はスムーズに和気あいあいとした雰囲気でテイスティング会を楽しむことができるので、大切な儀式です(^^)
Nさんからできるだけ少量でブレンドしたい、プラカップだけでなく少量を量れるスポイトがあった方がよいのでは?というご提案をいただきました。
テイスティング会の中でみんなで同じ内容のブレンド練習をしたいし、それなら少量を量れる方が何度もできるのでなるほどと思いました。ブレンド比率・内容を記録できるメモがあるといいと思うというご提案もあわせていただきました。
泡盛が180mlなので少量じゃないと、他のメンバーが考えたオリジナルブレンドを自分でもやってみたいと思ったときに、既に飲んでしまって原酒がないということが起きるので、急遽0.5mL単位で3mLまで量れるスポイトを用意して泡盛と一緒にお送りしました。
台風14号の影響もあってみなさんに泡盛をお届けできたのがギリギリになってしまい申し訳ありませんでした。
当日は、やっぱりスポイトを用意しておいてよかったと思ったので、みなさんとアイデアをだしながら一緒に作りあげるテイスティング会の面白さをあらためて感じました。
今後につながりそうなものと、そうでもないものもありますが、印象に残った話題を備忘録的に残しておきます。
- スポイト・メスシリンダーなどブレンドの機材
- ブレンドノート
- 泡盛川柳
- みりんとぅ その2
- 割水
- 響天をはじめ海外製造の泡盛
- 大城ブレンド、まじゅん
- 土佐泡盛 REIHOKU etc
クローズドで安心安全な場なので、面白いアイデアがいろいろ湧いてきます。それを肴に延長戦まで濃厚な3時間を過ごしました。ありがとうございました。
zoom飲み@泡盛の日
11月1日の本格焼酎&泡盛の日にも2回目の参加特典のzoom飲みを開催しました。


途中参加途中退室OKの会なので、五月雨式に参加されたみなさんと泡盛片手にぐだぐだとしゃべってましたね~
- 蒸留機の値段
- 泡盛同好会
- 尚のこと
- 海外での泡盛展開
- 泡盛を添加した日本酒
- 甲乙混和焼酎
- 国税庁への質問
- お墓と古酒 etc
気づいたら延長戦に突入していて、18時から4時間。長時間お疲れ様でした(笑)
少人数だといい感じの双方向のコミュニケーションができるのをあらためて感じたので、新しい企画を思いつきました。早めに試してみようと思っています。
※毎回接続確認のためにZOOM飲みを開催しますので、ZOOMの操作に慣れていない方も安心してご参加ください。