甕で古酒作りをするときの3つのポイントと定期点検レポート

3つの甕で古酒作りに挑戦しています。泡盛は忠孝酒造さんで造った手造り泡盛で定期点検と称して味見をするのが楽しみです。瓶と違って蓋を開けることや味見をすることの罪悪感がないので甕の古酒作りはおすすめです。甕で古酒作りを始めるために準備したものや定期点検で気をつけていることをまとめました。


仕次(しつぎ)とは?

1番古い泡盛が入っている甕、2番目に古い泡盛が入っている甕、3番目に古い泡盛が入っている甕というように複数の甕を準備します。

 

1番古い泡盛が入っている甕から少し泡盛を取り出して味見をしたら、その分を2番目の甕から1番甕に継ぎ足し、2番目の甕には3番目の甕から継ぎ足し・・・という具合に飲んだ分を新しい甕から継ぎ足しながら泡盛を熟成させる方法を仕次(しつぎ)といいます。

 

少しだけ新しい泡盛を継ぎ足すことで泡盛が活性化して美味しくなるといわれています。

 

一番甕(左)には長男が生まれたときに造った泡盛、二番甕(中)には次男が生まれたときに造った泡盛が入っています。我が家では3つの甕で仕次をしながら二十年古酒を育てています。

古酒作り(仕次)のイメージ
古酒作り(仕次)のイメージ

古酒作りに失敗はつきもの

ある酒屋さんでのことです。はじめてのお店でしたが店主と泡盛談議に花が咲き「その泡盛ならそこにあるよ」と店主が指差すその先には、大きな一斗甕がありました。

 

商品ではなくお店で育てている泡盛の甕です。店主が中の泡盛を汲み出す様子を見守っていたのですが、味を確認した店主がひとこと「泡盛が水になってる・・・」

 

僕もひと口味見させてもらうと確かに水のようになってました。掘り下げて表現すると泡盛の空瓶に水を入れて、それを飲んだような味の液体でした。。

 

汲み出すときに店主が甕の中にかなり腕を入れていたので、大分中身が少なそうだけど大丈夫かなと思ったら案の定でした。甕で寝かせている間に古酒になるどころか、水っぽくなってしまった泡盛との悲しい出会いのお話でした。


甕で古酒作りをするときの3つのポイント

甕で古酒作りをするときに注意しておきたい3つのポイントを参考文献とともにご紹介します。 

  • ①仕次のタイミング
  • ②甕の選び方|大きさ・焼き方、素焼き VS 釉薬あり
  • ③甕に入れる泡盛の量

①仕次のタイミング

琉球最後の国王、尚泰王の四男である尚順男爵がご自身の失敗から得た古酒造りの秘訣を「鷺泉随筆」の中でこう書かれています。

 

仮令(たとい)、最初の親酒はあっても継ぎ足す時に、新醸の酒(俗にいうシピャー)でも入れたら、親酒は全く代なしになって、馬鹿を見た例は幾らもある。私は此失敗をば予て知っていたから前轍は踏まなかったが、小瓶に古酒を貯えながら旅行の為仕次を怠って折角の古酒をば悉皆、水の様に死なした経験は幾度も見た。

 

旅行のため仕次(しつぎ)をするタイミングを誤ったという、ちょっとしたことでも古酒を育てるときには命取りになるということです。尚順男爵でさえ何度も水にしてしまったというくらい古酒を育てることは難しいようです。素人が失敗するのは仕方のないことかもしれませんね。

 

古酒作りに使う泡盛は度数が高いものが多いと思いますが、それでも油断は禁物!泡盛の甕はまめに点検しましょう。参考|松山御殿物語


②-1 甕の選び方|大きさ・焼き方

そこで、色々と研究の結果、早く酢敗する原因が容器の小さい割りに口が広く、酒精分の放散が多くなって、少しでも仕次を遅らすと忽ち腐水(酒を取った後に残る水分の名称)になって仕舞うという事が漸く分かったので、此れを防ぐには是非共貯蔵の酒量を多くして、夫に適応する容器を持たねば駄目だと思っている時に、(略) 出典「鷺泉随筆」

 

というようにたくさんの泡盛を貯蔵すること、そのために大きな甕でアルコール分の蒸発をできるだけ抑えるために、甕の口が小さいものを選びなさいということですね。

  • 大きな甕
  • 口が小さい甕

完全に密閉された容器に保管しない限り、泡盛は時間とともに少しずつ蒸発します。水分とアルコール分がバランスよく減っていけば、水っぽくはならないはずです。

 

あのお店の甕の泡盛はおそらくアルコール分の減少が著しかったんでしょうね。泡盛のアルコール分がとんで水っぽくなってしまったようです。

  • 仕次を忘れていたのか?
  • 甕に問題があったのか?

そもそも何度の泡盛をいつからその甕で保管していたのでしょうね。かなり気になるところでしたが、あまり触れてはいけないような気がして深追いできなかったので(苦笑)、詳細は分からずじまいです。ちなみにその甕は少し黄色っぽくて俗に言うしっかり焼き締められた甕とは程遠い雰囲気で、一般的な泡盛の甕よりも中身が蒸発しやすそうでした。参考|松山御殿物語


②-2 甕の選び方|素焼き VS 釉薬あり

できるだけ多くの視点から沖縄を知ろうと「沖縄幻想(奥野修司/洋泉社)」を読んでいると古酒作りに関するページで手が止まりました。

 

「貯蔵する甕は素焼きがいいと言われるが、根拠があるわけではない。素焼きなら「酒は呼吸できるはずだ」という、何となくわかったような理屈からである。」「むしろ釉薬をかけた甕の方がよかったり、・・・」   

 

これは沖縄随一の古酒の理論家である謝花 良政氏の古酒作りのエピソードです。古酒作りには釉薬がかけられていない甕が適しているというのが定石とされているにも関わらず、同じ泡盛を釉薬がかけられた甕とかけられていない甕で寝かせて比較されたようです。

 

このエピソードひとつをとってみてもかなりのお金と時間を費やして、古酒作りを実践されてこられたのが伝わってきます。

 

釉薬をかけた甕の方が良かったなんて聞くと古酒作りというのは想像以上に奥が深いなぁとしみじみ思います。僕は甕での古酒作りを始めたばかりですが10年後、20年後にどんな古酒に育つんだろうかと考えるだけでワクワクします。参考|沖縄幻想


③甕に入れる泡盛の量

謝花流古酒造りでは詰めた泡盛の表面と蓋の先端(もしくは甕首)との空間は3〜5cmにするのが良いとされています。この空間をヘッドスペースと呼び、このスペースで対流現象が起こると考えられています。一番甕から汲み出した分の泡盛を二番甕から補充するときは、この教えに従っていつもより多めに泡盛を入れてみました。参考|琉球の宝 古酒 古酒造りハンドブック

ヘッドスペースが3~5センチになるように泡盛を補充
ヘッドスペースが3~5センチになるように泡盛を補充

古酒作りを始めるときに準備したもの

  • 五升甕
  • 泡盛
  • 柄杓・漏斗

いつの間にか増えていた五升甕

はじめての五升甕は泡盛マイスターの先輩から空の甕をプレゼントして頂きました。そこからトントン拍子で増えて現在五升甕が4つ、一升甕が1つあります。この中で一番甕と三番甕を使って古酒作りをしています。

  • 一番甕|泡盛マイスターの先輩からいただく
  • 二番甕|泡盛マイスター技能競技大会の副賞
  • 三番甕|泡盛マイスター技能競技大会の副賞
  • 四番甕|泡盛で乾杯キャンペーンで当選!!
  • 五番甕|泡盛マイスターの先輩からいただく(一升甕)

沖縄ではお祝い事には泡盛の甕を贈る風習があるようです。

  • 結婚祝い
  • 新築・引越し祝い
  • 還暦祝い
  • 退職祝い etc

 

沖縄というところは、御目出度い時に泡盛は欠かせない存在なんですね。

 

縁あってこの五升甕が我が家にやってきました。頂いた時期が引越しが決まったタイミングだったので勝手ながら引越し祝いと思うことにしました。

我が家の一番甕
我が家の一番甕

泡盛マイスターの先輩から頂いた甕なので大事にします。でも初めてのマイ甕なのでどんな風に扱えばよいのやら?

 

泡盛はきっちり五升分入れた方がいいのか?これ以上閉めると開けられなくなりそう・・・。という甕の扱いさえもおぼつかないところから古酒作りをスタートしました(汗)

五升甕の蓋ってこんなにきついの?
五升甕の蓋ってこんなにきついの?

泡盛は僕の手造りです。

忠孝酒造さんの手造り泡盛体験にハマって2011年から8年連続で造りました。体験費用に含まれている泡盛は一升瓶1本だけなので何回造っても大した量ではありません。※追加で60本まで購入することもできます

  • 2011年|はじめての泡盛造り【麹菌|サイトイ菌】
  • 2012年|子供の誕生記念【麹菌|アワモリ菌】
  • 2013年|結婚のお祝い用に【麹菌|イヌイ菌】
  • 2014年|恒例の泡盛造り【麹菌|河内源一郎商店 酵母|忠孝酵母】
  • 2015年|子供の誕生記念【麹菌|石川種麹店】
  • 2016年|潮平さんと一緒に
  • 2017年|誕生のお祝い用に【麹菌|秋田今野商店泡盛用】
  • 2018年|末広がりの八回目

何度造っても黒麹菌の種類や造る季節が違うので毎回香味の違った泡盛が出来上がるので飲み比べる楽しみがあります。この手造り泡盛を使って甕で古酒作りをしています。手造り泡盛体験の様子はこちらにまとめています。

忠孝蔵で手造り泡盛体験|2011-2014

忠孝酒造さんの手造り泡盛体験が面白い!8年連続で造ったけどまた造りたい。飽きないの?と思うかもしれませんが、子供の誕生記念・結婚のお祝いや泡友さんと一緒に造ったり毎年テーマを見つけて造るので飽きません。黒麹菌の種類も微妙に変えてもらえますし(^^)

忠孝蔵で手造り泡盛体験|2015-2018

忠孝酒造さんでの手造り泡盛体験レポートの第2弾です。この8年間で改良された設備についても紹介しています。8年連続で体験したところで一旦休止中ですが、小学生から体験できるみたいなので、次男が小学生になったら子供達と3人で体験しようと思います。


柄杓・漏斗

柄杓は甕に付いていることが多いと思いますが柄にこのくらいカーブが付いてない柄杓は使いにくいです。漏斗は甕に付いていないので別で買う必要があります。はじめに買った漏斗は径が小さくてこぼしまくったので15㎝の径の漏斗に買い替えました。

五升甕と柄杓と漏斗
五升甕と柄杓と漏斗

甕で古酒作りレポート


2013年1月|一番甕の甕入れ

一番甕には2011年と2012年の手造り泡盛体験で造った泡盛を入れました。

  • 一番甕の中身|体験泡盛 2011 1.8L×2本と2012 1.8L×3本
一番甕に注いだ泡盛
一番甕に注いだ泡盛

一番甕の甕入れのどさくさに紛れて手造り泡盛の味見をしました。

 

  • 2011年の濾過あり・濾過なし
  • 2011年と2012年
一番甕に泡盛の甕入れ
一番甕に泡盛の甕入れ

2011年に追加注文した一升瓶2本のうちの1本は忠孝酒造の井上さんにお願いして特別に無濾過のまま瓶詰めしていただきました。井上さんによると濾過をしない方が美味しいということではなく、どの程度濾過をするのかのバランスが大事なんだそうです。どの程度濾過をするのか、そのさじ加減も杜氏の腕の見せ所なんでしょうね。

 

もともと忠孝蔵の泡盛は風味をできるだけ残すために濾過を弱くしているようなので粘性が強めですが、濾過なしの方はとろりとしていてかなり粘性が強いです。

 

2011の濾過あり

  • 蒸したさつま芋のような甘くほっこりした香りがして、ふくよかな印象
  • 味わいは水あめのようなとろりとした豊かな甘味を感じた後に、うりの漬け物様のしなやかな酸味と葉野菜様の自然な苦みをバランス良く感じる

2011の濾過なし

  • 蒸した芋ではなく焼き芋をイメージさせるような香ばしさを感じる
  • 甘味は水あめではなく黒糖のイメージ
  • 苦味とスモーキーさが増しているように感じます

この辺は好みの問題だと思いますが僕は濾過なしの方が気に入りました。ただ僕は「天下一品のスープは濃度が高いほど美味しい!」と思っている節があるので軽く聞き流してください(苦笑)。機会があればいろんな方の客観的な感想を聞いてみたいです。

 

濾過なしを入れたグラスを洗うときに今まで感じたことのない、ぬめりを感じたことを最後に記しておきます。濾過をしないと油臭がつくので古酒には向きませんと井上さんに教えてもらったので、甕に入れたのは濾過ありの方です。

2011年と2012年の手造り泡盛の飲み比べ
2011年と2012年の手造り泡盛の飲み比べ

2011年(濾過あり)と2012年の手造り泡盛は飲み比べると香りも味わいもだいぶ違います。甘さひとつとっても「水あめのようなとろりとした豊かな甘さ」と「マシュマロのようななめらかな甘さ」といった具合に違いを感じました。

 

2つの泡盛の個性はどこから来るのかといえば、やっぱり造り手の体調不良の影響が出たのかもしれません(苦笑)気になった方は手造り泡盛のレポートをご覧ください。

 

忠孝蔵の泡盛は3タイプの黒麹菌(アワモリ菌、サイトイ菌、イヌイ菌)を使い分けているので黒麹菌の個性によるものということにしておきましょう。そもそも瓶詰めしてからの日数も1年以上違いますからね。

 

それにしてもこの甕にして、この泡盛ならとっておきの古酒に育つような気がしてなりません。それに瓶だと途中で開けるのはかなり抵抗がありますが、甕ならたとえ飲んでも減った分を足せばいいのですごく気が楽です。2012の手造り泡盛は子供が成人するまで味見をしないつもりでしたが、味見もしないで瓶で20年も寝かすなんて離れ技は余程の忍耐力がないとできませんからね(笑)。減った分は忠孝酒造さんに造りに行こう!とまた楽しみが増えました。


2014年7月|一番甕の定期点検

甕入れからそろそろ一年半になるので一番甕の定期点検です。

定期点検@2014年7月
定期点検@2014年7月

蓋にカビは生えていないか?

定期点検@2014年7月
定期点検@2014年7月

泡盛から嫌な匂いはしていないか?細かくチェック!

定期点検@2014年7月
定期点検@2014年7月

カビは生えていないし、いい匂いしかしません。目視で点検が終わればお楽しみの味見タイム~。2011年の手造り泡盛の黒麹菌はサイトイ菌で2012年のはアワモリ菌です。飲み比べた時の印象は大分違っていましたがブレンドをして1年経っているのでどんな味わいになっているのか?

 

チョコレート、きのこの様な香りを感じるとともに、最も強く感じたのは磯の香り・海藻の様な香りでした。口に含んでみてよくわかりました海苔の香りです。熟成が浅いので荒々しさはありますが泡盛館の長期熟成古酒「琉球王(瑞穂酒造)」とどことなく雰囲気が似ています。   

 

泡盛マイスターの大先輩から聞いた代表的な古酒の香りはこの5つ

  • バニラ
  • ナッツ
  • チョコレート
  • 森林
  • ごはんですよ!

ごはんですよ!というのは・・・そうです!桃屋のごはんにかけるあの海苔の佃煮です。海苔の香りを感じるこの泡盛なら美味しく熟成することが相当期待できると確信して点検を終えました。


2015年1月|一番甕の定期点検

他人の古酒造りを目にする機会はなかなかありませんが「人のふり見て我がふり直せ」というのはもちろん古酒造りにも言えることです。不運にも水のようになった泡盛を目の当たりにして、自分の泡盛の甕を点検するきっかけをもらった僕はとてもラッキーでした。いや点検を口実に単に飲みたいだけかも(苦笑)

 

古酒を育てる時に大事なこと。 

  • 定期的に味見をして、おかしなところがないかを確認する
  • タイミングをみて泡盛を注ぎ足す
  • もし甕に問題がありそうなら甕を替える
定期点検@2015年1月
定期点検@2015年1月

甕の泡盛は減りすぎていないし、アルコール度数も低くなってなさそうなので問題なし。甕の中の泡盛からは甘酸っぱいあんずのような、そして海藻のようないい香りがしていました。

定期点検@2015年1月
定期点検@2015年1月

一番甕の泡盛は美味しく育っているようです。千疋屋総本店のミルフィーユとの相性もgoodでした。

ミルフィーユとマイ泡盛
ミルフィーユとマイ泡盛

古酒作りの秘訣よりも僕の場合は古酒を飲まずに我慢する秘訣を学んだ方が良いかもしれませんね(2015年1月15日)


2015年11月|二番甕の甕入れ

  • 二番甕の中身|体験泡盛 2015 1.8L×5本

子供の誕生記念に泡盛の甕入れの儀をやってみた

次男は今年で5歳。ということは誕生記念に甕入れの儀をしたこの泡盛もそろそろ5年古酒。あんなこともあったなぁと思い出を語りながら20年古酒で成人のお祝いをするのが目標なのであと15年、頑張ろー。一生の思い出になる甕入れの儀おすすめです。


2017年9月|一番甕の定期点検

時々味見をしてその時に少しだけ新しい泡盛を注ぎ足すことで泡盛は活性化して美味しくなる。時々新しいことにチャレンジすることで人生は味わい深くなる。人生と泡盛は似ているなぁと思います。一番甕の泡盛は6年間かけて美味しく育っているようです。

定期点検@2017年9月
定期点検@2017年9月

2018年2月|泡盛仕次古酒コンクールに挑戦

泡盛仕次古酒コンクールに出品してみた。

自宅の甕で熟成中の5年古酒を2018年のコンクールに出品しました。結果はフリースタイル仕次ぎの部で12位/51点という微妙な結果でしたが(笑)、入賞できなくても自分で育てている古酒の品質評価結果がもらえるというチャンスなのでおすすめします。


2018年5月|一番甕に仕次

泡盛仕次古酒コンクールに出品するときに一番甕から汲み出した600mlを二番甕から注ぎ足しました。

一番甕に二番甕から仕次
一番甕に二番甕から仕次

3割が自宅に甕をもっているというかなり偏ったデータなのにこの調査結果には驚きました。仕次はまだまだ知られていないようです。


2018年12月|二番甕に仕次

第2回泡盛仕次古酒コンクールの案内が届いたことで二番甕が600ml減ったままだったことを思い出しました。子供達に手伝ってもらって2014年の手造り泡盛を二番甕に補充完了!って全然手伝ってないな(苦笑)

子供達に手伝ってもらって二番甕に泡盛を補充中
子供達に手伝ってもらって二番甕に泡盛を補充中

二番甕も謝花流古酒造りに習いヘッドスペースが3〜5cmくらいになるように泡盛で満たしました。

二番甕に2014年の手造り泡盛を仕次(補充)完了
二番甕に2014年の手造り泡盛を仕次(補充)完了

2021年1月|三番甕の甕入れ

自粛やテレワークを機に自宅の片付けや模様替えに着手しました。そのうちやろうと三番甕の甕入れを先延ばしにしていたことに気がついて、成人の日の夜に相方に手伝ってもらい2013、2015、2016年の手造り泡盛を三番甕に注ぎました。

三番甕に甕入れ
三番甕に甕入れ

コロナは大変なことばかりですが、ときにいつまでも先延ばしにできないという緊張感を与えてくれることだけはいいことかもしれませんね。


参考文献

松山御殿物語 明治・大正・昭和の松山御殿(マチヤマウドゥン)の記録 

尚 弘子 2002年8月

古酒の話だけではなく、イタミ六十という醗酵した豆腐で作った珍味について書かれた豆腐の礼讃など、尚順男爵の「鷺泉随筆」が収められた松山御殿物語。入手するのは難しいようですが、だからこそ泡盛好きなら読んで欲しい一冊です。

尚詮氏(尚順男爵の六男)の親友が松山御殿物語に寄稿された「松山御殿の思い出」に次のような一文がありました。

 

その玄関の下に地下室があって、そこは泡盛の保存場所で百年以上も前から貯蔵した古酒のカメが十数本おかれていた。詮君がそのカメを開けてサジですくって見せてくれたのが梅色や黄色になった古酒がつまって、香ばしいかおりをただよわせていた。

 

その古酒も倉庫も戦争でなくなってしまった。高価な歴史的遺産がなくなったわけである。

 

百年以上も前から貯蔵した古酒とはまさに尚順男爵の古酒。あの戦争さえなければ、変わらずさらに時を重ねていたことでしょう。50年物100年物といった古酒を作ることができるのはその間ずっと平和だったということに他なりません。これからは100年、200年と安心して古酒を育てることができる世界であって欲しいものです。


沖縄幻想 (新書y 219)

奥野 修司 洋泉社


琉球の宝 古酒 古酒造りハンドブック

山入端 艸以

この本で紹介されている琥珀色に輝く極上の古酒というものを飲んでみたいと思いずっと探していました。やっと見つけることができました。これがその琥珀色に輝く極上の古酒(古酒まさひろ南蛮貯蔵)です。

 

見てください!樽熟成じゃないのにこの琥珀色! 

古酒まさひろ南蛮貯蔵@出張泡盛倉庫
古酒まさひろ南蛮貯蔵@出張泡盛倉庫

樽熟成の味わいをイメージしたままで口に含むと、もはや異次元。鉄分をたっぷり補給できている手応えをひしひしと感じます。いくら頑張ったところで、ここを目指すには南蛮甕じゃないと絶対に無理なことがよくわかりました。


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