極楽の泡盛 カリー春雨の宮里酒造所

カリー春雨@宮里酒造所
カリー春雨@宮里酒造所

一人で三宮に出掛けていた相方から「春雨売ってるよ!」とメールがあったので、1本買ってきてもらったのがこの「カリー春雨(30度)」・宮里酒造所でした。

 

四合瓶だろうと思って軽い気持ちで頼んだら一升瓶だったらしく。リュックから一升瓶を少しだけ出した状態で担いで帰ってきました。

 

カリー春雨@宮里酒造所
カリー春雨@宮里酒造所

それを見てしまったら「すぐに飲みきってしまうのはなんだか悪いなぁ」とすぐに飲まなかったのですが、気がついたら3年経っていました。

 

泡盛の世界で3年というのは1つの区切り。

 

3年間熟成させると古酒になります。古酒といえば、泡盛の古酒の表示基準が変わりました。完全適用は2015年8月1日からですが3年以上貯蔵した泡盛が「総量の50%を超える」⇒「100%」と変更されました。

 

この「カリー春雨」は開封していないので全量を丸3年熟成させた100%の古酒です。泡盛は瓶の状態でも熟成するといわれていますが甕と比較すると熟成のスピードは緩やかです。

 

 

3年飲まずに我慢していた泡盛がどんな変化を遂げているのか楽しみ(^^♪(2015年1月16日)

地元というのはもちろん沖縄県内という意味もありますが酒造所のある集落、町、島という意味でも。

 

泡盛「通」飲読本によると沖縄では泡盛を選ぶ基準は好みかどうかよりも地元の酒かどうかが優先されるらしく、「全琉球銘柄勢力図」という、どのシマでどんなシマー(泡盛の意味)が飲まれているかを図にしたものが載っています。

要するに、どんなに人気のある泡盛でも地元から離れれば離れるほど飲まれないということなんですね。

 

「ふーん、そうなんだ」とそれっきりでしたが、宮古島でとあるファミリーマートの前を歩いているときに、はたと気づいたのです。 

 

以前、宮里酒造所にお邪魔したときに沖縄ファミリーマート限定の「春雨」があるという話を教えてもらい、小禄やホテルの近く(国際通り)のファミリーマートをハシゴして探したものの見つけられなかったんですよね。

 

宮里酒造所では販売していませんでしたし2013年の11月に発売されたものなので売り切れたと諦めてて、それっきりすっかり忘れていました。

限定の「春雨」のことと泡盛は地元で愛される酒!だったということが同時に閃いて、もしかしてとファミリーマートを覗いてみたら・・・

予感は的中!!

沖縄ファミリーマート×宮里酒造所のコラボ 「春雨(25度)」がありました!2,000本限定なのにまだ何本か残っていましたね。春雨は人気の高い銘柄のはずですが地元、小録から離れた宮古島では1年以上も売れなかったようです。

はからずとも沖縄県民の地元の酒に対する偏愛ぶりを感じることができた出来事でしたが観光客も買わなかったわけですよね。このエピソードじゃちょっと説得力に欠けるかなぁ。

 

そもそもはるばる宮古島に行ってるんだから僕も宮古島の酒を買えよって話でした(^o^;)


カリーはついたか?

カリー春雨@宮里酒造所
カリー春雨@宮里酒造所

宮里酒造所の泡盛の中でも有名なのが「カリー春雨」。

 

最近はそうでもありませんが以前は手に入りにくい時期もありました。

 

ところで、このカリーはどんな意味かご存知でしょうか?

 

食べるカレーとは一切関係ありません。漢字では「嘉利」とか「嘉例」と書いて、「幸運」「幸福」という意味で、沖縄本島の中南部の言葉だそうです。 

 

カリーという言葉は映画「ナビィの恋」のラストにも出てきます。

奈々子と福之介の結婚式のシーンで、おじいが「二人の幸せを願い嘉例をつけて踊ってください」という台詞があります。

 

カリーという言葉のニュアンスは分かるけど、どうもしっくりこないと思っていましたが、「新書 沖縄読本」(下川裕冶+仲村清司/株式会社講談社)を読んで、より的確なカリーの使い方が分かりました。

 

第2部にある『「社交街」という異空間-沖縄の夜を泳ぐ』の章の最後が、『「カリーはついた」と思った。』というフレーズで締められていて、こういう使い方なのか!なるほどと納得しました。

 

この本は南の楽園というイメージとは違う沖縄を掘り下げたもので、沖縄好きは勿論、そうでなくても沖縄を知る上ではずせない一冊だと思います。

 

映画「ナビィの恋」で、おじいが東京から来た福之介を「ヤマトンチュ(日本人)の福之介くん」と紹介することに違和感がありましたが、これを読んで理解できました。

さてカリー春雨のお味はバニラというかナッツというか、ズバリ表現はしにくいんですがとても香ばしい味わいの泡盛です。


これぞまさに極楽の泡盛

「至福の本格焼酎 極楽の泡盛(山同 敦子/ちくま文庫)」

内容は焼酎がメインで泡盛はほんの少しだけですが「春雨」の宮里酒造所について書かれた記事は読み応えがありました(ちなみに泡盛も焼酎です)。

春雨、宮里酒造所そして泡盛の素晴らしさを余すことなく書かれた内容で著者の春雨に対する愛が溢れ出しています。

もはや洪水状態です(笑)

僕も宮里酒造所さんは2回ほどお邪魔させていただきましたがまた行ってみたくなりました。そして今すぐ春雨が飲みたくなりました。

 

他の酒造所の記事を読んでもこの酒造所が見てみたい!ここのお酒を飲んでみたい!という気持ちにさせられる文章です。ブログで泡盛について発信している身としては読み手がこの泡盛を飲んでみたいと思ってもらえる記事を目指して書かないといけないですね。お手本にさせていただきます(^^)

 

中でも桶売りについて書かれた箇所が印象深かったなぁー。

 

平和は訪れた。だが、現実は厳しかった。主に造ったのは、銘柄をつけずに中身だけを大手メーカーへ売る、“桶売り”の泡盛であった。泡盛は46社メーカーがあるが、上位4、5社の大手メーカーで生産量の6割を占め、約10社で8割を超えている。(中略)

 

価格で勝負できない小メーカーは、ノンブランドで大手に桶売りするか、熱烈なファンをつかむしか生き残る術はないのである。

 

宮里酒造所は熱烈なファンをつかむことができた数少ないメーカーの1つなのは間違いありませんね。この本で紹介されていたファン垂涎という春雨の20年古酒をいつの日にか飲んで極楽を感じてみたいものです。

宮里酒造所@那覇市字小禄
宮里酒造所@那覇市字小禄