南国の日本酒と甲乙混合 泰石酒造

もうすぐ3月なのに、こう寒いと日本酒が恋しくなりますね。日本酒はふぐのひれ酒にして飲むのが好きなんですが、沖縄ならアバサーのひれ酒とかあったりして?笑

 

前置きはこの辺にして。沖縄県うるま市にある日本最南端の清酒メーカー、泰石(たいこく)酒造さんの「黎明(れいめい)」を冷で飲んでいます。

日本酒らしい飲みにくさはまったくありません。むしろ口の中ですぅーとアルコールが消えるようなライトな印象で、南国沖縄で飲んでも違和感はないのでは? それでいて口の中全体に米の旨味がしっかり長めに残ります。 

 

ところで泰石酒造では日本酒以外にもこちらの「はんたばる」を造っていますが、「焼酎甲類51%、焼酎乙類49%」という表示の通りこれは甲類と乙類がブレンドしてある甲乙混合なんです。

 

ちなみに

  • 焼酎甲類は連続蒸留機で蒸留したアルコール度数が36度未満のもの
  • 焼酎乙類は単式蒸留機で蒸留したアルコール度数が45度以下のもの

と分類されます。具体的に言えば、甲類の代表的なものはホワイトリカーで、乙類には泡盛の他に米焼酎、芋焼酎、麦焼酎があります。ここでひとつの疑問が湧いてきました。

 

泡盛を名乗るための4つの条件の中に「もろみを単式蒸留器で蒸留する」という条件があるのに「連続蒸留機で蒸留した甲類が含まれていても泡盛といえるのか?」ということです。

 

改めてラベルを見ると「BLENDED AWAMORI」の文字。ネットで他のラベルも探してみると「琉球泡盛焼酎」と記載されているものもあり、厳密には泡盛ではありません。

 

泰石酒造は泡盛ではなくサトウキビの糖蜜に酵母を加えて焼酎を造る蔵本として創業し、昭和51年までは焼酎甲類しか造っていなかったようです。こうした歴史の中で造りだされた甲乙混合という新しいお酒がこの「はんたばる」なんですね。

 

そもそも「泡盛の全48酒造所」っていうより、沖縄には泡盛の全46酒造所と泰石酒造と組合の全部で48酒造所あるという方が正確ですね。(と言いつつも使いますが)泡盛の全48酒造所を見学するぞ!と意気込んだ最初の蔵元がこの泰石酒造でした。なんで!?笑

 

 

酒造所見学が初めてで見学の作法も酒造りのイロハも知らなかったため、日本酒の製造設備なのか、はたまた、はんたばる(甲乙混合焼酎)の製造設備なのかが曖昧なまま説明を聞いてしまってました。そんなわけで快く工場内の撮影もさせていただいたもののブログに書きにくくて、今日まで引っ張ってしまいました。今になって考えればおそらく日本酒の製造設備として説明していただいた気がします(汗)。

 

遅くなりましたが画像を中心にご紹介します!

洗米した米を入れる甑。はしごが急でこぼさず米をいれるのが難しそう。

年季が入りまくりの樽。

これは濾過をする機械ですね。

現在の看板(左)と古い看板(右)。古い方はほとんど読めませんね。

旧工場(社屋?)。廃墟マニアにはたまらないかも。

泰石酒造㈱さん 丁寧に説明して頂きましてありがとうございました。

追記

見学したのは泡盛マイスターの筆記試験日の前日だったので、詰め込んだ知識を直前に確かめるような、おっかなびっくりで見学していた記憶があります。それがそのまま文章にも表れていて恥ずかしいのですが、そんな時もあったよなぁと懐かしく思えるので手を加えずにそのままにしています。訪問日:2011年7月30日

文:泡盛マイスター伊藤 薫