泡盛に賞味期限はないの?【瓶で古酒作り】

泡盛のラベルや瓶に貼られているシールの日付を見て賞味期限が切れている!?と思った方は多いと思います。あの日付は賞味期限ではありません。賞味期限が表示されていないどころか、泡盛はなんと!瓶の中でも熟成すると言われています。泡盛は瓶の中でも熟成するのか?熟成の謎に迫ってみました。


泡盛に賞味期限はないの?

泡盛のラベルや貼られているシールに書かれている日付は、賞味期限ではなく詰口年月日というもので泡盛を瓶や甕に詰めた日です。お店で泡盛を手に取った日よりも確実に前になるので、詰口年月日ということを知らないと、この泡盛は賞味期限が切れていると思ってしまうのも当然のことなんですよね。

 

泡盛は蒸留酒でアルコール度数が高いものがほとんどです。酒質の変化があまりないことが賞味期限を記載していない理由だと思います。詰口年月日を表示するのは当初は義務でしたが最近は任意のようです。

詰口年月日は賞味期限とは関係ありません!
詰口年月日は賞味期限とは関係ありません!

泡盛の瓶熟(びんじゅく)とは?

泡盛は熟成することで味わいが増す(美味しくなる)という特徴があり、全量を3年間熟成させたものを古酒(こしゅ、クース)といいます。

 

泡盛の熟成というと甕で寝かせるイメージがあると思いますが、泡盛は瓶詰めされた後も熟成が進み瓶で熟成させたものを瓶熟(びんじゅく)と言ったりします。瓶熟は瓶熟成(瓶内熟成)の略ですね。ほとんど省略されてませんが。

 

でもこんな声が聞こえてきそうですね・・・瓶のままでほんまかいな?

 

確かに瓶のままで10年間保管していた泡盛が美味しくなるどころか、残念な感じになっていたという話を聞いた事があります。一方でこんなに美味しい宮之鶴は飲んだことがないと、居合わせた全員(ほとんど泡盛マイスター)が唸るほどに美味しく育っていたということがありました。その宮の鶴は杜氏のお名前が先代のものだったので、かなり古いものだったと記憶しています。

瓶のまま熟成された宮之鶴
瓶のまま熟成された宮之鶴

他にも瓶熟の7年、8年古酒を飲んだ時は美味しくなっているように感じたことが何度もありました。

 

また瓶熟状態で販売されている泡盛もあります。残波Z(ゼット)2001古酒は25度に加水して2001年から瓶に詰めて熟成させていた泡盛です。言ってみたら14年もの長期間、前割り状態で保存しておいたようなもの。水と泡盛の馴染み具合が半端じゃありません。美味しかったなぁ。

残波Z 2001 25度
残波Z 2001 25度

2つの豊年で瓶熟の効果を検証してみた

これまで幾度となく瓶熟泡盛の美味しさを感じたことがありましたが、瓶で熟成したものと新酒を並べて飲み比べたわけではないので実際のところどうなんでしょう?

 

熟成させなくても、そもそも美味しい泡盛だったのかも?やってみないとよくわからんというわけでやってみましょう!泡盛の瓶熟成の効果を比較するのにうってつけのものが手元にありました。瓶詰めされた日が10年違う宮古島の泡盛「豊年30度|渡久山酒造」です。

瓶詰めされた日が10年違う2つの豊年
瓶詰めされた日が10年違う2つの豊年
  • 左|平成16年に瓶詰めされたもの
  • 右|平成26年に瓶詰めされたもの

10年という歳月をかけて泡盛が瓶の中でどんな変化を遂げているのか?同じ銘柄で飲み比べてみたら面白そうだと買っておいたものです(造り自体は変わっていないと一応仮定しての比較です)    

 

左の豊年の詰口年月日(泡盛を瓶詰めした日)は、「16.12.2」。撮影した日は2015年(平成27年)なので16は2016年ではなく、平成16年ということです。現行のものとは違った見慣れないラベルですね。 

平成16年に瓶詰めされた豊年
平成16年に瓶詰めされた豊年

右の豊年の詰口日は「26.6.19」なので、平成26年に瓶詰めされた泡盛ということになります。

平成26年に瓶詰めされた豊年
平成26年に瓶詰めされた豊年

ちなみに左の豊年は買ってから家で10年間保管しておいたわけではありません。そんなに意志が強くないので(笑)

 

偶然にもこの2本は同じ日に買ったのですがお店は別です。左の豊年はかれこれ10年以上も売れ残っていたことになりますね。嬉しいような悲しいような複雑な心境です。。

 

瓶熟成は甕と比べると熟成のスピードは緩やかといわれますが、それでも10年間寝かせておけば立派な古酒になっているはず。


さて結果は!

瓶詰めされた日が10年違う2つの豊年
瓶詰めされた日が10年違う2つの豊年

瓶で10年間熟成させた豊年(左側)の印象は・・・

  • 角がとれて丸くなっている
  • 香りは控えめな印象
  • 口当たりはまろやか
  • 喉を通る時にまろやかさが良くわかる

違いがわかりやすかったのは度数です。どちらも同じ30度ですが10年間熟成させた豊年は度数が低く感じます。25度と言われればそうかなと思ってしまいそうです。

 

どちらの豊年を美味しいと感じるかは好みの問題もありますが、とにかく古酒作りは難しく考えなくてもいいんだという自信を得ました。


瓶熟は保管状態で・・・

実は劣化したような味わいになっていた瓶熟の泡盛を飲んだことがあります。水とアルコールが分離してしまったような感じで舌にピリピリと刺してくるような違和感がありました。ちなみにその泡盛はミニボトルでした。持ち主によると長年、蛍光灯の光にさらされた状態だったとか。

 

瓶熟の場合、保管状態は味わいに大きく影響するようです。 箱なしで店頭で売れ残っていたような泡盛は、瓶熟成の効果はあまり期待できないと個人的には思っています。この体験が少なからず影響していますが、他のお酒、一般的な焼酎は瓶の中で熟成しないのに泡盛だけが熟成するといわれると疑問は色々と沸いてきます。

 

また、調査の結果、瓶熟成の効果ははっきりとわからなかったという論文があると耳にしたことがあるので現在、その論文を探しています。


瓶で古酒作り|ラベルの熟成も楽しむ

忠孝酒造さんで初めて手造り泡盛体験をしたのが2011年。回を重ねる毎にその面白さに魅せられて8年連続で続けてきました。完成した泡盛で瓶熟の古酒作りに挑戦しています。といってもあまり難しく考えずに直射日光の当たらない、暑くなり過ぎない場所に置いているだけです。

 

1つだけ気をつけているのは飲まないことです(苦笑)。

 

もちろん飲んでみたい気持ちはありますが、開封せずに熟成させたいので味見も我慢しています。まあこの泡盛を使って甕で古酒作りもしているので甕入れのときに便乗して味見はしているんですけどね。

 

手造り泡盛体験で完成した泡盛は体験スタート時に撮影した画像使ってオリジナルラベルを作ってもらえます。

手造り泡盛体験2011のラベル
手造り泡盛体験2011のラベル

こんな感じで僕の写真がラベルになった泡盛が届きます。別に某大臣のようにお世話になっている方に配るわけでもなく、まして選挙に出るわけでもありませんが(苦笑)

手造り泡盛体験2014のラベル
手造り泡盛体験2014のラベル
  • 2012年は子供の誕生記念に
  • 2013年は友人の結婚祝いに

このテーマで造ったときは体験時の写真ではなく、相応しい画像でラベルを作ってもらいました。2016年からは自分でラベルも作って楽しんでいます。このラベルも泡盛とともに熟成して味のあるラベルに変わっていくんだろうなと楽しみです。


手造り泡盛体験2012のラベル

長男が生まれた年のラベルは全く迷うことなくこの色紙の画像に決めました。

この色紙はお世話になっている局長さんの郵便局で開催された開局50周年イベントで、ことば絵書家神島 純先生に書いて頂いたもの。何度見てもいいものを書いてもらったなあと気に入っていたので、泡盛のラベルも文句なしに上等なものができました。

手造り泡盛体験2012のラベル
手造り泡盛体験2012のラベル

これで「子供が成人するまで寝かせる泡盛を自分で造る!」というミッションはクリアできましたが、これを20年間飲まずに我慢するという真のミッションがスタートしました!笑


手造り泡盛体験2015のラベル

8月に生まれた次男の名前の1文字をラベルにしました。ラベルの文字はセミナーコンテストでご縁があった書ムリエこと池上 晋翔さんに書いてもらいました。

手造り泡盛体験2015のラベル
手造り泡盛体験2015のラベル

沢山出して頂いた案がどれも素敵で正直選ぶのに苦労しましたが、その分だけ素晴らしいラベルが出来上がりました。先の長い話ですが20年後にこの泡盛で子供達とカリー!するのが今から楽しみです。


手造り泡盛体験2016のラベル

手造り泡盛とは直接関係ないけど、2016年はやっぱりこれかなと思ったのが泡盛でカリー!プロップスです。今年もいろんな泡盛イベントを開催しました。楽しい時間を過ごすことができたのはこのプロップスのおかげと言っても過言ではないでしょう。

 

例によって相方にデザインしてもらったデータをカンプリに持ち込んで、文房具屋で買ったレーザープリンタ用のシール用紙に印刷しました。どうですか?楽しんでいる雰囲気が伝わってきますか?

手造り泡盛体験2016のラベル
手造り泡盛体験2016のラベル

でもいざ瓶に貼ろうとすると・・・・おかしい。間違ってシールの上に貼る保護シートに印刷していました。ラベルの印刷の仕上がりがもひとつだなぁと思ってましたが道理で綺麗じゃないはず。瓶に貼るから耐水性のシールの方がいいだろうと選びましたが、シールと保護シートが入っていることをちゃんと確認していませんでした。

 

仕組みを理解せずに耐水性のシールを選んだのが仇になったパターンです(苦笑)。逆に保護シートにあれだけ綺麗に印刷できるカンプリのプリンター(プロフェッショナル)はすごいですね!ということで仕切り直し!印刷し直してカットしたこのシールを瓶に貼って完成です。

オリジナル泡盛のラベルをカットしているところ
オリジナル泡盛のラベルをカットしているところ

貼るのはまあまあ上手くできたかな。 

手造り泡盛体験2016のラベル
手造り泡盛体験2016のラベル

写真を沢山入れたくてラベルを大きくしたけど、正面から撮ると両サイドが収まらないってことは大きくし過ぎてるよね、やっぱり。ラベルひとつとっても一から作るのは難しいってことが身に染みた冬の日でした。


手造り泡盛体験2017のラベル

泡盛でカリー!倶楽部の2周年イベントが特に印象的でしたが2017年は関西で泡盛ファンのつながりが形になってきた手応えがあります。そこで最近推している「つながるあわもり」というキーワードからラベルのデザインを考えてみました。

 

つながるあわもりから連想するキャッチコピーを泡盛でカリー!倶楽部で募集してみたところ、ナイスなキャッチコピーを沢山いただきました。最初の一文字じゃないキャッチコピーが多いのはご愛嬌ということで。 

 

  • つ ながろう 泡盛飲んで みんなの輪
  • な カリスマと つはものどもが 泡の
  • が プロップス えおはじける 年の暮れ
  • る はしご酒 まだまだいけ 長い夜
  • あ わもりで つながるご縁 素敵かな
  • わ 来年も もっともっと 盛りあろう!
  • も ずくラブ 泡盛もラブで BBQラブ
  • り こだわの 泡盛でカリー! 蝉しぐれ
手造り泡盛体験2017のラベル
手造り泡盛体験2017のラベル

お祝いでカリー!ラベル

手造り泡盛体験では完成したお酒(一升瓶1本)がもらえますが、結構な確率で追加をお願いしています。追加でお願いしている泡盛は720mlもあって、これは自分用ではなく誰かにあげる用です。あげるなら何かのお祝いで乾杯するときに飲んでもらえたら嬉しいと思いラベルを作ってみました。

お祝いでカリー!ラベル
お祝いでカリー!ラベル

コンセプトはお祝いでカリー!(乾杯)です。おめでたい雰囲気が出ているでしょうか?試作品なのでシールではなく普通紙にプリントアウトしてテープで留めただけです。

試作品のお祝いでカリー!(乾杯)ラベル
試作品のお祝いでカリー!(乾杯)ラベル

実物はかなりしょぼい。アップにするとテープが見えてるかもしれません(苦笑)。でも、こんな感じに遊んでいるうちにオリジナル泡盛の企画が実現したように思います。


コラム|焼酎・泡盛ハンドブックのマニアックな楽しみ方

焼酎・泡盛ハンドブックに載っている「豊年」のラベルは、我が家にある瓶で10年間熟成された豊年のラベルと同じでした。

豊年@焼酎・泡盛ハンドブック
豊年@焼酎・泡盛ハンドブック

ちっちゃいけど目を皿のようにしてみるとハンドブックの方の詰口日も同じ平成16年(に見える)。「豊年」の隣の「千代泉」のラベルも見慣れないデザインです。

 

こんな風に一覧になっていると「一番高いのはどれなのか?」とついつい探してしまうのですが、みなさんはそんなことしませんか?苦笑。ちなみに泡盛の中で一番高かったのは「守禮(限定20年古酒・43度)」・神村酒造でした。

守禮限定20年古酒@焼酎・泡盛ハンドブック
守禮限定20年古酒@焼酎・泡盛ハンドブック

これは瓶で20年間熟成させた泡盛です。瓶熟成泡盛のスーパー古酒ということになりますね。最高額といっても2万5千円!高いといえば確かに高いのですが、ワインと比べると泡盛ってかなりリーズナブルだなと思います。

焼酎・泡盛ハンドブック

ゆったり焼酎・スッキリ泡盛の会 池田書店 2007年2月

焼酎・泡盛ブックは2007年に発行されたものなので、ラベルが現行のものと違っているものや終売になっているものも多くてハンドブックというよりは資料として楽しめます。


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