泡盛とイタリアンのペアリング会@ディベロップメントキュイジーヌ

泡盛と沖縄料理の相性がいいのはわかっているけど泡盛のさらなる愉しみ方の可能性を探るため。

 

泡盛とイタリアンのペアリングを楽しむ会が三宮にあるイタリアンのお店「ディベロップメントキュイジーヌ」で開催されました。

 

お料理を担当するのはお店のオーナーシェフの楚南さん。楚南さんと泡盛マイスター伊藤がタッグを組んで泡盛の愉しみ方のひとつのアイディアを提案させていただきました。


2018年8月7日

プレイベントから約2ヶ月。泡盛とイタリアンのペアリング会がパワーアップして帰ってきました。泡盛は前回から1銘柄変えてみました。理由はおいおい(^^)


乾杯はキンキンに冷やした・・・

乾杯用の泡盛「泡盛でカリー!ブレンド」とあわせるのはもずくのガスパチョとポークパッソラミ。

 

ガスパチョはスペイン料理(ポルトガル料理)の冷製スープ。トマトの冷製スープで桃とピンクグレープフルーツ、バジルがアクセントになっています。

 

パストラミは冷蔵技術がない時代に保存性を高めるために牛肉を塩漬けにしてから燻煙したものです。塩は前回と同じく与那国海塩のもの、添えられたマスタードは泡盛に漬けているそう。ニクイですね~

猛暑なので少しでも涼しさを感じてもらえるようにと、泡盛でカリー!ブレンドはキンキンに冷やして置いたものを乾杯の直前にお注ぎしました。


初鰹のオイルがけたたき風

2杯目の「暖流(30度)」・神村酒造で作るソーダ割り、暖ボールとあわせるのは初鰹のオイルがけ。

 

一度漬けにしている鰹でたたきの雰囲気を出すために、鰹に白ネギをのせて胡麻をかけて熱々の米のオイルをかけています。ちょっとわかりにくいかもしれませんが、↓こんな感じでお皿ごとにオイルをかけています。

薬味はカイワレ、ミョウガ、大葉で濃いめの味付けなんですが、ソーダ割りにした樽貯蔵の泡盛なのでハイボール感覚でさっぱりと味わってもらおうという試みです。暖ボールもさっぱり感を意識して10度くらいで作りました。


琉美豚のマース煮(あさり出汁)

3杯目は「芳醇浪漫(35度)」・神村酒造の水割りをご用意しました。この芳醇浪漫はプレイベントにはなかった銘柄です。あわせるお料理は琉美豚のマース煮。

 

琉美豚と野菜をオーブンで2時間、200度でじっくり加熱したものに、あさりの出汁をあわせて煮込みながら余分な脂を丁寧に取って作られています。お塩はこれまた与那国海塩のもの。

 

ちなみに前回の3杯目は「久米仙古酒ゴールド」でした。この泡盛は1杯目の泡盛でカリー!ブレンドにブレンドされているので同じメーカーの泡盛を味わっていただくことで、泡盛の味わいの種類を感じていただこうという趣旨。

 

今回は暖流と芳醇浪漫を使って同じ神村酒造さんの泡盛の味わいの幅を感じてもらいたいと思いました。

 

それと芳醇浪漫には一般的な泡盛とは違う酵母(芳醇酵母)が使われているので泡盛造りにおける酵母の役割や麹菌との違いをご紹介するには好都合かなと思い選んでみました。芳醇浪漫は15度くらいの水割りにしてお出ししました。


玉ひものカルボナーラ風リゾット

ラストのお料理は朝挽きの玉ひもを使ったリゾットです。肉の部分(卵巣)は醤油とみりんで蒲焼きにしてから燻製にしているそう。

 

卵はスプーンで潰せるように軽くボイルして、かつお出汁で味付けをしてチーズを添えてカルボナーラのような雰囲気を愉しむことができます。

 

ラストの泡盛は「琉球王朝(30度)」・多良川をご用意しました。飲める方にはオンザロックを、4杯目ともなると泡盛の味わいにみなさん慣れているだろうと水割りなら濃いめをみなさんのリクエストを聞いてから作りました。

 

オンザロックが7杯、水割りが7杯、予定にはなかったソーダ割りが2杯というリクエストをいただいたので、お好みの飲み方で締めていただくことができたんじゃないでしょうか。

 

12度の泡盛でカリー!ブレンドを入り口に泡盛のオンザロックまで飲み進めてもらったので、ここは古酒をといいたいところですが琉球王朝は古酒ではなく、古酒ブレンドの泡盛。

 

古酒の基準が変更されたエピソードやブレンドで作り出す泡盛の味わいについてご紹介するのに相応しい泡盛だと考えて琉球王朝を選んでみました。同じお酒でも初心者から泡盛ファンまで自分にあった飲み方を楽しめるものも泡盛の魅力のひとつですよね。

 

それにしても16人分の泡盛を同時にサーブするなんて、はじめてのことだったのでドキドキもんでした~


さてみなさんの反応は?

  • お料理が最高に美味しくて感動しました(男性)
  • このイベントではじめて泡盛を飲みました(男性)
  • はじめて飲んだ泡盛が不味くて苦手だったけどイメージが変わりました(女性)
  • 1杯目は水っぽく感じる。初心者に飲ますなら度数を低くするよりもシークヮーサーを使って飲みやすくしてはどうか?(男性)
  • 前回のイベントで飲んで覚えていた暖流を沖縄旅行中に飲みました(女性)

これだけ見ても正真正銘の泡盛初心者から泡盛を飲みなれている方まで参加していただいたのがよくわかる感想だと思います。

 

ある女性は先日、沖縄旅行でお酒を飲む機会があったそうですがメニューを見ても泡盛の種類が多すぎて決めきれない時に、プレイベントで暖流を飲んだことを思い出して飲まれたようです。泡盛選びのお役に立てたなんて嬉しいですね~

 

1杯目というのは12度の僕のオリジナル泡盛のことです。泡盛を飲みなれた方には確かに水っぽく感じるかもしれませんね。でもシークヮーサーで飲みやすくというのはよくわかるのですが、泡盛が苦手という方にはシークヮーサーでは越えられない泡盛の壁があるのをこれまで沢山見てきました。

 

初心者が強い・きついと思い込んでいる泡盛を

強くない。むしろ飲みやすい!

と思ってもらうには中途半端な度数にしたら絶対に駄目だ!と考えて日本酒・ワインよりも低い12度にしました。って思わずアツく書いてしまいましたね(苦笑) 

 

シークヮーサーを搾るよりも飲みやすい泡盛リキュールも入り口にするのがいいんじゃないか?一時は思いましたが、総じて甘いので食中酒としてはなかなか難しいと思っています(最近の若い子は甘いお酒を好んで飲むみたいなのでそこは僕の杞憂なのかもしれませんけど)。 

 

もうひとつネックなのは泡盛リキュールから泡盛の水割りに進むハードルはめっちゃ高いということです。この2つは近いようで全くの別物ですからね~。

 

1つ目のハードルを乗り越えて泡盛の水割りに進めなければ、オンザロックも古酒をストレートでちびちびなんていうのも無理なんですよね。 

 

といってもそれはそれ。泡盛初心者をメインターゲットに内容を考えてきましたが泡盛ファンの方にも楽しんでいただけるイベントにするにはもうひと工夫が要りそうですね。これはいくつかアイディアを思いついたので次回は準備できるようにと思っています(^^♪

 

慣れない泡盛のサーブでしたが楚南さんのスペシャルなお料理の足を引っ張ることなくなんとか役目を果たせたようです(汗)。

 

おかげ様で2回目の泡盛とイタリアンのペアリング会を盛況のうちに終えることができました。ご参加いただいたみなさんありがとうございました。

ラストはお約束のプロップス(泡盛めがね、お面)で記念撮影!!

プロップス目当てで参加してもらえる日が来るなんて!プロップスのことを見直しました(^^)v

盛況のため残念ながら僕は今回のお料理を食べることができませんでした。参加されていたKさんがお料理の感想などを書いてくださいましたのでご紹介しますね。ありがとうございます。


2018年5月29日プレイベント

はじまりはカリー!ブレンドから

ボトルのまま冷蔵庫で冷やしておいた「泡盛でカリー!ブレンド(12度)」・久米仙酒造とあわせるのは、

  • 糸もずくとグレープフルーツのジュレ
  • 宮崎牛とマンゴー雲丹を添えて

メロンや青リンゴの様なフルーティで優しい味わいの泡盛でカリー!ブレンドとマンゴーがマッチしています。グレープフルーツのジュレの酸味との相性も良かったです。

 

ショットグラスに残ったジュレに泡盛でカリー!ブレンドを注いで一緒に飲んでみたら、これもまた相性が良くて新食感の泡盛カクテルとしての展開もあるのかなとイメージが広がりました。

 

メニューの名前は正式に決まっていないようなので僕が勝手につけています(^^)


続いて暖流が登場

「暖流(30度)」・神村酒造は定番の暖ボール(ソーダ割り)で。お料理は

  • ごま鯖のカダイフ揚げオランデーズソース添え 

カダイフというのはトルコの食材で小麦、とうもろこしなどで作った細い麺状の生地なんですね~。サクサクッとした食感を楽しむことができます。上に載せているのはルッコラです。

 

ソースはオランデーズソース。ググるとバターとレモン果汁を卵黄で乳化して、塩・黒胡椒などで風味付けしたソースのようですが個人的には楚南さんの「マヨネーズのような」という説明がわかりやすかったです。ソースにはクミンが使われているらしくカレーのような風味も感じます。

 

知らなかったモノやコトとの出会いは食べることはもちろんですが、記事をまとめる時などいろいろと勉強になりますね。

 

スパイスを効かせたごま鯖のカダイフ揚げは樽で熟成させた泡盛「暖流」の香ばしさ・スパイシーさとの相性が良かったです。決して脂っこいというわけではありませんがフライの脂を泡盛のハイボールがさっぱりと流してくれるというナイスコンビネーションでした。


3番手は久米仙古酒ゴールド

「久米仙古酒ゴールド(30度)」・久米仙酒造の水割り(13度くらいでしょうか?)にあわせるのは

  • スローローストした宮崎ポーク
  • 島らっきょうのてんぷら
  • 与那国島の塩 3種

泡盛と塩のペアリングに興味があったので、塩と泡盛と一緒に楽しむことができるメニューを楚南さんにリクエストしていました。

 

3種類の塩は与那国海塩のもので去年の秋に与那国島に行った時に入手しました。左から一番結晶の大きな「花塩」、中央は「小花」この2つは一番塩で右は二番塩の「黒潮源流塩」です。

 

与那国海塩は前から知ってましたが、与那国島にある工場に伺いあの暑さの中、海水を煮詰めている作業を見るとどうしても使ってみたくなりました。今回は叶いませんでしたが与那国島の泡盛や花酒とのマッチングを楽しんでみたいです。

ちょっと遅れて現れたのは久米仙古酒ゴールドで炊いた大根でした。忘れなくて良かったですね~(笑) 

あじくーたーなうちなーおでんのイメージとは違ってシンプルなお味です。ナイフで切ると内側は白いまま、だからこそミネラルたっぷりの塩が活きてくるんですね。

 

「塩と味わう」というコンセプト通りのシンプルに味付けされたローストポークの旨味を塩が引き立ててくれますね。3種類の塩はミネラルたっぷりで一番大粒の花塩は5×5mmくらいあるので一気に口に含むとかなりのインパクトがありました。

 

参加者のみなさんも島らっきょう、インゲンも3種類の塩をお好みにあわせて楽しんでいたようでした。

 

泡盛でカリー!ブレンドからスタートして徐々に泡盛らしさを感じることができる銘柄・飲み方へというストーリーを考えていました。

 

泡盛をはじめて飲むという方もおられたのですが、楚南さんが相性の良い料理を準備してくれていたのと僕らのペースに上手く巻き込まれていただくことができたようで(笑)、ここまで非常に良い雰囲気で進行できています(^^)


ラストは琉球王朝

ラストを飾る泡盛は「琉球王朝(30度)」・多良川のオンザロック(ちょい水)。あわせるお料理は

  • しいたけ、ベーコン、大葉のリゾット

大葉がいいアクセントになっています。お米はアルデンテで食感も楽しめました。沖縄の炊き込みご飯「くふあじゅーしー」をイメージして作られたそう。「くふあ」とは硬いという意味らしくアルデンテなのも納得でした。

 

沖縄料理のエッセンスがところどころにさりげなく散りばめられているのは沖縄出身の楚南さんならでは。

 

少し水を足したオンザロックは八巻さんからの提案でした。実は1杯目の泡盛以外はすべて元泡盛BARhachimakiの八巻さんがサーブしてくれたものです。

 

八巻さんは明け方まで某所でバーテンダーをされていたそうでお疲れのようでしたが快く引き受けてくださいました。ありがとうございます!

自家製のコーレーグースで辛さのアレンジもお好みで。ベースの泡盛は琉球王朝と同じ宮古島の菊之露でした。泡盛好きはこういうところが気になっちゃうんですよね(苦笑)。

 

僕も少しかけてみました。しっかり熟成されているのになかなか辛い。少し辛さを足した方が琉球王朝のオンザロックの力強さ、そして泡盛の甘さとのバランスがちょうど良かったです。

デザートは泡盛スイーツ

ラストは泡盛リキュールを使ったデザートが用意されていました。最後まで泡盛を使うというのがニクイですね(^^♪

「沖縄ナンデンシー(12度)」という桑の実を使った泡盛リキュールをかけたリンゴのソルベです。桑の実は楚南さんも子供のときによく食べていたとか。僕にとってははじめての味わいで新鮮でした。


まだ終わりじゃなかった

これで終わりと思わせて・・・みんなで楚南さんにおねだりして(無理やり笑)作ってもらった〆の特製マーボー豆腐。

 

ただ辛いわけじゃなくてどことなく上品な辛さというか、山椒がピリリと効いている感じの質の違う辛さでした。って上手く説明できてないか(笑)。

 

このマーボー豆腐に合うようにと八巻さんが濃い目に作ってくれた暖ボールがぴったりとハマりました。

泡盛とイタリアンのペアリングメニューの試作品を参加者のみなさんと実際に楽しみながら本番に向けてあれこれ考えるという趣旨のプレイベントでしたが、完成度が高すぎて改善が必要なところもあまりないかなという感じでした。

 

とにかく泡盛とイタリアンのペアリングの効果を存分に感じることができたイベントになりました。

 

プレイベントなのでメニューの詳細は書かないつもりでしたが、完成度が高くこの日のメニューもちゃんとまとめておきたいと思ったので詳しめにレポートをまとめました。

 

とはいっても百聞は一見にしかずです。近々本番が控えていますので気になった方は是非ご参加ください。


ないとき~とあるとき

いつもの泡盛ゆんたく会とは違い黄色のハッピを封印して(空気を読んで笑)、泡盛マイスターらしくソムリエ風のスタイルでしたが最後はやっぱりいつものスタイルで。

 

「私はちょっと・・・」と嫌がられる方もおられるかなと思ってましたが、みなさんノリノリでやっていただいたのでやっぱり関西のノリはすごいなぁと感心しました(笑)

 

今回のイベントに登場した泡盛は左から「琉球王朝」「暖流」「久米仙古酒ゴールド」「泡盛でカリー!ブレンド」の4銘柄。

主催は一般社団法人沖縄県観光協会の永谷氏、料理の担当は楚南氏、泡盛の担当は泡盛マイスター伊藤。会場は三宮のディベロップメントキュイジーヌさんからお届けしました。 

 

最後は楚南さんと同級生の元「泡盛の女王」友寄美幸さんのサイン入り泡盛を持って記念撮影です!


文:泡盛マイスター伊藤 薫