
酒造所見学ツアー第11弾「台風の沖縄編」の1蔵目は名護市にある龍泉酒造さんです。
ずっと見学はできないと思っていたので近くに行くことがあってもお邪魔することなく素通りしていましたが、関西の泡友Kさんにご縁をつないでもらって見学することができました(^^)v
ところが予約していた日は沖縄本島が台風7号の暴風域に入り学校が休みになってしまうような大荒れの日でなかなかの間の悪さでした(汗)
泊っていたホテルのある中城村付近の非難準備が解除されたので、予約を翌日に変更してもらいなんとかお邪魔することができました。

こんなところに電球が!
台風は沖縄本島を抜けましたが大粒の雨が降る中、約束の時間に龍泉酒造さんに到着することができました。工場を案内してくださるのは龍泉酒造の平良さんです。
40ヶ所以上泡盛の酒造所を訪問していると
- これが回転式ドラムですか!!
- こっちが麹を作るための棚なんですね!!
といった感動はさすがに薄れてしまうのですが、逆に普段見慣れないものがあると強く反応してしまうんですよね~!


こんなところに電球!?

蓋が開いた状態の三角棚に電球がぶら下がっているのを目ざとく見つけてしまいました。
こういう三角棚はおそらくはじめて見たような気がします。付けられた電球は冬季の温度調整用に活躍しているとのことでした。


見学予約のメッセージのやりとりの中で平良さんが「小さな酒造所なので」と仰っていたのでとても小さな酒造所を想像していました。
ところが三角棚の数は4つ。
三角棚が4つもある所はそんなに小さな酒造所じゃないですね(^^)
そうそう、龍泉酒造さんでは丸米で泡盛を造っているようです。

こちらのタンクの中ではもろみが一生懸命に発酵しているところでした(^^)

もろみを低温で発酵すると、どんな味わいになるだろう?など龍泉酒造さんでは日々試行錯誤をされています。

仕上がり具合に応じて泡盛用にしたりハブ酒用にしたりといった使い分けをされているようです。会社は数年前から新しい体制になったそうですが、そのことが良い変革を生んでいるようにも感じました。
余談ですが、もろみタンクの冷却装置はU字型かららせん状のもの変わったそうです。
なんでも2018年3月末で廃業した千代泉酒造所で使われていたものを引継いだとのこと。廃業というと終わりのイメージが付きまといますが、形を変えることで始まりになることもあるんだなとしみじみ思いました。
こちらが龍泉酒造さんの蒸留機(横型・常圧蒸留)です。管理が行き届いていることも大きいんでしょうけど美しさを感じる蒸留機でした。

中でもこのアングルの蒸留機が気に入っています(^^♪

工場の建物とは別の建物で泡盛が貯蔵されていました。古酒はホーローのタンクで熟成されているようです。

ハブエキスに仕次ぎ用があった
酒造所見学で泡盛造りは何度も見て何度も聞いていますが、龍泉酒造さんといえば忘れちゃいけないのがハブ酒というわけでハブ酒造りの現場へ!
ハブ酒造りの様子は撮影NGだったので残念ながら画像はありませんが、ハブ酒造りのお話は初めて聞くことばかりでとても興味深く聞かせていただきました。
- 滅多に見れない!
- 聞けない!
- ハブ酒造り!
とても面白かったです!ずらりと並んだハブ達の姿は一見の価値があると思いますので、もし機会がありましたら是非(^^♪
カタログを見てはじめて知りましたが仕次ぎ用のハブエキスってあるんですね!!

どんな場所でどんな方が造っている泡盛なのかをできるだけこの眼で見たいと思うようになって数年。旅行といえば沖縄、沖縄に来たら可能な限り泡盛の酒造所にお邪魔してきました。
きっかけは百貨店の沖縄物産展などで泡盛講座を担当させていただいたことです。泡盛マイスターの肩書きで泡盛について話す以上はできるだけ責任を持って、自信を持って話したいと思ったことが理由です。
もし講座の参加者の方から様々な質問が飛んできたとしても「僕は造り手じゃないので」と逃げることもできるわけですが、こういう機会をいただけることに感謝してできる限りの準備をして望みたいと思いました。
酒造所見学をしなくても、それこそ沖縄に行ったことがなくても泡盛マイスターの資格は取れます。
でも他の泡盛マイスターじゃなくて、数多くの酒造所を見てきた僕だからこそできるお話しをしたいと思っています。
そういった僕の想いが伝わったのかどうかはわかりませんが、工場を拝見した後も事務所で平良さんといろいろなお話をさせて頂くことができました。
終始真面目に話していたのかと思わせてこんな写真を撮ったりもしたんですけどね(笑)

根っこには泡盛をきっかけに楽しむ機会・場を作ることが僕の泡盛マイスターとしてのミッションだと思っているので。
この盛り泡ろう!プロップスを平良さんに何枚か託して来たので沖縄のどこかで遭遇するかもしれませんよ(^^)
予定があったのではじめは30分くらいで失礼するつもりが盛りあがってしまい1時間以上をお邪魔してしまいました。
本音をいえばもっと居てお話したかったのですが、家族を御菓子御殿に置いてきたし夜は那覇に出掛ける予定だったので後ろ髪を引かれる思いを断ち切って龍泉酒造さんを後にしました。
台風の翌日でお忙しい日にも関わらず対応してくださった平良さんありがとうございました。そして平良さんとのご縁をつないでくださったKさんどうもありがとうございました。
事務所に飾られていた龍泉酒造さんのお酒のラインアップです。この中からピンと来た2015年限定の龍泉を1本購入して帰りました。
1人で飲むよりも大勢で飲んだ方が楽しいので8月に予定している泡盛夏祭りに持っていきます!そこでもまた泡盛龍泉をきっかけに泡盛ファンのご縁をつないでいければと思っています(^^♪ 2017年の泡盛夏祭りのレポートです。


2018年7月、家族旅行の隙間時間にいつもの様に酒造所見学を捻じ込んで(笑)龍泉酒造さんを訪問した時のレポートです。
今回の旅行のメインイベントだったビーチパーリーは台風7号の影響で中止になってしまい、台風の影響で見学も一時は諦めかけましたがなんとか叶えることができました。
台風が来ない時に沖縄旅行を企画したつもりでしたが去年の7月も台風の隙間を抜けて伊是名酒造所さんにお邪魔したことを去年のブログを読んで思い出しました。7月頭って意外に台風が来るんですね(汗)訪問日:2018年7月3日
パンフレットのモデルになりました!
かれこれ45蔵くらい酒造所を廻っているのでいつか見学したときの写真や感想が泡盛メーカーさんのホームページに載ることもあるかなと思ってましたが。
龍泉酒造さんのパンフレットに載ってしまった(≧∀≦)
感無量です!


コラム|羽地内海はみそりんごの味!?

龍泉酒造の一般酒「羽地内海」
この羽地内海というのは沖縄本島の本部半島と屋我地島で囲まれた海域のことで、沖縄の瀬戸内海とよばれることもあるようです。
文章ではどこか分かりにくいと思うので、47酒造所の代表銘柄のラベルがずらりと並んだ例のポスターを拝借して、↓ここです。

お味はお味噌のような、瓜の奈良漬のような味わいがあります・・・。
もっと言えばみそりんごの味。
これはかなりうまいこと表現できたと思っているんですが、多分伝わりませんよね?
山形の実家では蜜の入っていない、歯触りがもそもそ・ぼそぼそするようなりんごのことを「みそりんご」と呼んで、ハズレた感を表現していました。
蜜入りりんごは好き嫌いがわかれるところですが、一般的には蜜がたくさん入っているりんごが好まれるので。
みそりんごというのは横においておいて。
羽地内海の味わいは濃厚でかなり僕好みなので、ハズレどころか大当たりでした(^^♪
でも肝心のみそりんごがイメージできないですよね。やっぱり、みそりんごって表現は山形県限定でしょうか?
南の誉

平成19年3月に瓶詰めされているので瓶熟成の13年古酒です。熟成した穀物香をしっかり感じました。13年古酒かつ30度にも関わらずまだまだ力強さを感じます。糠(ぬか)や酒粕のニュアンスを感じましたが時間が経つと甘く香ばしいチョコレートのような香りが出てきました。
終売ということしかわかっていませんでしたが、明和物産さんのPB商品だということを平良さんに教えていただきました。見つけたら買いです!
- 商品は43度(720ml)・25度(720ml)・30度(100ml)
- 43度と25度は古酒ブレンドで30度は一般酒
- 明和物産さんのPB商品でいずれも4年ほど前に終売